
堀谷幸治(事務局・世話人)
子供のときから、落ち着きがなく、忘れ物が多く小4のときには反省文を200枚以上書きました。また、畜産獣医系大学の研究室では、実験器具をこわしたり、助教授の実験を台無しにする「吸引ポンプの蛇口とめ」をして、
危険人物となっていました。化学会社等の会社員なってからも数々のイエローカード、レッドカードの連続で、この年となってしまいましたが、不思議と自分の幸運を感じる事が多くありました。将棋の羽生九段(永世7冠)の「毎日1時間ずつ何かを10年やればひとかどの事が出来る」というこばに惹かれて週末はクマムシ観察などを20年以上続けています。
エピジェネティクスとの関係 会社員時代に、研修をさせていただいた澁谷さんが研究所を退職されてから研究会のお誘いを受け初めて「エピジェネティクス」という言葉を知りました。よくよく調べていったら、学生時代から会社員時代に興味を持っていたX染色体不活性化や発がんのプローモションというものと深くかかわっていることが分かってますますのめりこんでいきました。

丹羽雅之(研究主幹・世話人)
大学を卒業後、東京都の公立学校教員として40年間6校で勤務しました。その間、カウンセリングの知識や技術を学ぶために大学院教育学研究科 学校教育専攻 「学校カウンセリング」研修生として1年間研修に励みました。南カルフォルニア大学 ジェロントロジー学部 ジェロントロジー学科ではコロナの問題で何年もかかりましたが加齢発達学を学び、南カルフォルニア大学(スカイキャンパス)の教育課程を修了しました。また、ライプチヒ大学 スポーツ科学部(一般動作学)で「スポーツ運動学」を学び、公認 コオーディネーショントレーナーの資格を取得しました。退職後は東京都公立学校 特別支援教室 専門員として働きました。今は、不登校の生徒のための校内別室推進事業 学校支援員として学校に行っています。エピジェネティクスとの出会いは、顧問の久保田先生(聖徳大学)の論文(子どもの脳の発達に関するエピジェネティクス研究)に強い興味・関心を持ち、この研究ネットワークに参加しています。45年の教育現場での経験を踏まえて保育、教育、子育てを科学的に追及していきたいと考えています。

澁谷 徹(アドバイザー)
名古屋市に生まれました。大学時代は関西の山奥の「丹波篠山」に4年間、幽閉されていました。大学院で名古屋に戻り、「ニワトリCp遺伝子の発生遺伝学」をテーマに、5年以上かかって博士号をいただきました。卒業後は30年間一貫して、厚生省関連の財団法人において「食品・薬品・化学物質の遺伝毒性」の試験・研究に従事しました。この研究中に、化学変異原(ENU)が,オスマウスの始原生殖細胞(発生中期に出現する生殖細胞の起源細胞)に突然変異を誘発することを、世界で初めて見出しました。
その後定年となり、アメリカの研究グループが「農薬(Vinclozolin)が、生殖細胞にエピジェネティックな変化を与え、それが世代を超えて子孫に伝わる」という研究成果を発表した論文(Skinner(2005))を読んで、大きな衝撃を受けました。そして自らが「環境エピジェネティクスの伝道者」になることを決意いたしました。以後20年近く、一貫して環境エピジェネティクス、特に「エピジェノ毒性」について勉強を続けています。
その後定年となり、アメリカの研究グループが「農薬(Vinclozolin)が、生殖細胞にエピジェネティックな変化を与え、それが世代を超えて子孫に伝わる」という研究成果を発表した論文(Skinner(2005))を読んで、大きな衝撃を受けました。そして自らが「環境エピジェネティクスの伝道者」になることを決意いたしました。以後20年近く、一貫して環境エピジェネティクス、特に「エピジェノ毒性」について勉強を続けています。
この会では、「エピジェノ毒性」の立場から、現在の子どもたちを取り巻いてるさまざまな環境問題を、「遺伝子と環境」という立場から幅広く考察し、その結果が少しでも社会のお役に立つことを願っております。
林 和彦(顧問)

私は、15年ほど前に、日本大学法学部・法科大学院教授を定年退職した折に、NPO法人「ひかり福祉会」を設立し、日中活動系の障害福祉事業所「みどり園」を開設して現在に至っています。これは40年以にわたり全国社会福祉協議会の研修事業の講師(人事労務管理・労働法)務めてききたことが下敷きになっています。
37兆個ともいわれるヒトの細胞は原則としてすべて同じ遺伝子(DNAの塩基配列)をもっているといわれます。この遺伝子自体を研究対象とする遺伝学(ジェネティクス)に対し、近年急速に研究が進むエピジェネティクスは、遺伝子の働き(発現)を研究対象にします。換言すればエピジェネティクスとは、遺伝子を変えることなく、遺伝子の発現(オフ、オフなど)を調節する仕組みのこととされています。これにはDNAを取り巻く諸因子の働きが関わっているといわれます。この遺伝子発現の調節によって遺伝子は同じでも異なる多様な細胞が作られ、ひいては同じ遺伝子から姿・形の異なる器官や臓器が作られます。
エピジェネティクスの重要なことは、生まれつきの遺伝的要因(遺伝子変異)のほか胎児期や生後の環境といった後天的な要因でも、遺伝子の発現(働き)が変化してしまうこと、またこの変化には可逆性があるとされていることです。最近の研究では、自閉スペクトラム症などの発達障害について、胎児・乳児期の低栄養、環境化学物質への被爆、強いストレス(虐待)などによって遺伝子の発現調節に異常が生じ、これが障害の発症・重度化につながるとされています。反面、薬剤投与のほか、適切な食事・睡眠・運動や本人にストレスのかからない共感・興味が得られる「良好な環境」の提供によって、遺伝子の発現調節を良い方向に戻すことができ、障害の改善、「生活の質」の向上につながるとされています。このエピジェネティクスの医学・生物学的知見に対し、障害福祉はこれにどう対応するか、大きな課題といえます。
